ルノルマン・スクールで学んだ方たちは
ルノルマンとタロットの関係についても、認識されていると思いますが
もう一度、そこをおさらいしたいと思います。
お針子だったルノルマンの背中を押したのは、同僚がやってくれたタロットだった。
そこには、『力』と『太陽』のカードが出ており、それがきっかけで
ルノルマンは、前へ前へと前進していく生き方をするようになった。
ルノルマンがパリに出た後に、エッティラがタロットエジプト起源説と言う解釈をもとに
美しいエッティラのタロットを作成した。
セッションは、高価でルノルマンはなかなか受けられず、お金をためていたが
そのお金で宮廷宝くじを買い、当てて、ロンドンへと旅立った。
つまり、ルノルマンはエッティラのリーディングよりも、自分の前進を選んだのです。
ルノルマンが亡くなった後、ドイツで印刷された希望のゲームに「ルノルマン」というタイトルがつけられクリスマス商戦などで売られるようになった。
このことから、ルノルマンはこのカード製作に関係していないと言われているが、
ルノルマンが生きていた時代に、すでに希望のゲームはパリで作成されていたことが
分かってきた。
これはドイツ版の複製である。正式にドイツで発売される前に、このカードはなぜパリに来たのだろう?そして、なぜ、ルノルマンと言う名前が後日つけられたのだろう?
ルノルマンも、ドイツの製作者へヒテルも、フランス革命の戦士たちもナポレオンもジョセフィーヌもみんな亡くなった後、フリーメーソンのフランス人レヴィによってフランスのオカルトがイギリスにもたらされます。
そして、黄金の夜明け団「ゴールデン・ドーン」が誕生します。
この秘密結社には、有名な魔術師たちが名を連ねていましたが
その中でも権力争いをするウェイトとクローリーという魔術師たちが
それぞれのタロットを製作することになったのです。
ウェイトは、
腕はあるが売れないイラストレーターパメラのイマジネーションを使い
ウェイト版を作成。1909年にロンドンのライダー社から出版された。
マルセイユ・タロットよりもエッティラの絵に近い
八頭身の人物が描かれた美しくも怖いタロットができあがりました。
黄金の夜明け団が教義の中心に据えていたカバラ的見地に基づいて整理・調整され、大アルカナのみならず、本来数札である小アルカナまで、全てが絵で表されているのが特徴。カードの順番も、黄金の夜明け団の西洋占星術的解釈に基づいて『力』と『正義』のカードが、従来の並び方と入れ替わっている。
クローリーのトートのカードも女流画家フリーダ・ハリスの絵によるもの。
1969年までカードとして作成されることがなかったと言われているものです。
ウェイト版などと同じく、黄金の夜明け団の教義に基づいてはいるが、クロウリー独自の解釈も加わっており、かなり相違点がある。
大アルカナや小アルカナのカードの名称変更が多い。
名称変更された大アルカナは、
『正義』 JUSTICE が 『調整』 Adjustment
『運命の輪』 WHEEL OF FORTUNE が 『運命』 Fortune
『力』 STRENGTH が 『欲望』 Lust
『節制』 TEMPERANCE が 『技』 Art
『審判』 JUDGEMENT が 『永劫』 The Æon
『世界』 THE WORLD が 『宇宙』 The Universe
以上の6枚である。
小アルカナの方は人物札が、『騎士』 Knight、『女王』 Queen、『王子』 Prince、『王女』Princess(代表的なタロットでは王、女王、騎士、小姓)に、それぞれ変更されている。そのほか、大アルカナ、小アルカナとは別に、「獣の印」とよぱれる一筆書きの六芒星が描かれたカードが入る版もある。
また、ヘブライ文字に対応させた配列の仕方が黄金の夜明け団系のタロットとは異なっている。ウェイト版では、マルセイユ版などの伝統的なものと違い 、大アルカナの「正義」と「力」の番号を入れ替えることによってヘブライ文字順の配列になっていた。一方、トート・タロットでは、配列の順番はマルセイユ版と同じで、ヘブライ文字との対応だけが入れ替わっている。「ツァディは星ではない」という法の書の文言に基づき、「皇帝」と「星」のヘブライ文字対応も交換されている。この交換を黄道12宮に当てはめると、対称位置に二つのねじれができる形になる。