ルノルマンカード36枚=聖数36の意味

 1の3乗= 1

2の3乗= 8

3の3乗=27

これら3つの数の合計 

(1の3乗)+(2の3乗)+(3の3乗)=36  


三角数として1から順にたすと1+2+3+4+5+6+7+8=36として、8番目にあたる。

タロットカードの8番目が、マルセイユ版とウェイト版では異なる意味をここにみることもできるかもしれません。


36は(6×6=36)で、完全数6を2回かけた数です。

このように36は数字の並びの上で、特別な意味愛を帯びている数だということがみてとれる。そこに、この数は神聖な数であるとされる所以があるだけでなく、(6×6=36)という形で表をつくり、そこに1から36までの数字をはめ込んでいけば、どの列を足しても111になるというソロモンの魔法陣ができあがります。


この6×6の並びを、占いに使う人がいるとしたら、それはかなりの力をもつことになるはずでは?


ルノルマンカードが36枚のカードでなりたっているのも、そこに理由があるのです。


33番 ダイヤの8

ソロモンのカギ UNLOCK WIKIPEDIAより
ソロモンのカギ UNLOCK WIKIPEDIAより

 フリーメーソン最高位 33位 を表す数が33であるとすると、永遠の時間を意味する8と、お金そのものを表すダイアが一つのカードの中に、収められている理由がみえてきます。

意図的にそのような配置がされているとすれば、ここに描かれている鍵の絵は、繁栄するための鍵を天から授かった、ダビデ王の息子、イスラエルの王、ソロモン王の知恵が描かれているとみることができます。

また、ソロモンの知恵は、指輪として表されるところから。25番のクラブのエースも、ソロモンに縁のあるカードとみれます。


ルノルマンの生きていた時代には、グリモワールが流行っており、ソロモン王の儀典である「ソロモンの大鍵」や「ソロモンの小さな鍵」といった本が出回っていたらしく、そこから鍵のモチーフを拝借したのか、あるいは、フリーメーソンとの間に何らかの関係がある人物が、制作にかかわったのか(だとすれば、それはドイツのデザイナーであり印刷屋でもあったへヒテルが関与していたか、彼がグリモワールに傾倒していたかに起因するものと考えられます。)

何はともあれカードは36枚なので、必ず33番に値するカードが出てくるわけですから、33番を取り上げて、フリーメーソンの最高位として考えれば、そこに意味が生まれてくるのは当然のことでしょう。


例えば、33番がネズミのカードで23番が鍵のカードであったとしたら、意味は全く異なるものになってしまうわけです。


ルノルマンカードの中に出てくるカードの番号や絵には、深い意味が隠されているとみるか、そうではなくゲームだとみるかは、個人の自由ですが、目に見えない知恵を、可視化するカードとして認識しているひとたちにとって、単なるゲームのカードとみること自体、難しく感じられるのではないでしょうか。

ソロモンの指輪

Nicolas Poussin - The Judgment of Solomon
Nicolas Poussin - The Judgment of Solomon

 

ソロモンの指輪(ソロモンのゆびわ)は、偽典のひとつとされる『ソロモン書(英語版)』に記された、ヤハウェの命を受けた大天使ミカエルよりソロモン王に授けられた指輪のことです。

ソロモンの指輪は真鍮と鉄でできており、様々な天使や悪魔と繋がって彼らを使い、動植物の声も聞く力を与える指輪だとされています。

【ソロモンの指輪の伝承】WIKIPEDIAより抜粋

 

 エルサレムで建設中の神殿が思うように進まず、困り果てたソロモン王は、モリヤ山の高く突き出た岩に登り、神であるヤハウェに祈った。すると突然、まばゆい光と共にエメラルドの翼を持つ大天使ミカエルが現れ、黄金に輝く指輪を差し出して言った。


“ 受け取るがよい、王にしてダビデの子なるソロモンよ。主なる神、いと高きゼバオト(英語版)が汝にくだされた賜物を。これによって、汝は地上の悪霊を男女とともにことごとく封じるであろう。またこれの助けによって、汝はエルサレムを建てあげるであろう。だが、汝はこの神の印章を常に身に帯びねばならぬぞ ”


その後、ソロモン王は指輪の力により、多数の天使や悪魔を使役し神殿を建築した。良き魔神(天使)を使役する場合は真鍮の部位を、悪き魔神(悪魔)を使役する場合は鉄の部位を投げ当て、呪文を唱えるといかなる魔神も強制的に従わせた。

その他の指輪の意味

出典 WEBLIO


指輪 ★1a.はめた人の姿を見えなくする指輪。


『国家』(プラトン)第2巻 羊飼いギュゲスは、穴の中に偶然見つけた屍体から、黄金の指輪を抜き取った。指輪の玉受けを手の内側に回すとギュゲスの姿は消え、外側に回すと姿は現れた。ギュゲスは指輪の力を使って王妃と通じ、王を殺して王権を我が物とした。


『指輪物語(ロード・オブ・ザ・リング)』(トールキン)第1部「旅の仲間」2 昔、デアゴルが川底から金の指輪を見つけ出したが、仲間のスメアゴルがデアゴルを絞め殺して指輪を奪った。指輪をはめると姿が見えなくなることをスメアゴルは知り、さまざまな悪事を働いた。彼は喉を鳴らす音から「ゴクリ」と呼ばれ、洞穴に1人住んだ。自らその所有者を選ぶ魔力を持つ指輪は、やがてゴクリを捨て、ホビット族のビルボ、次いで彼の甥フロドにとりついた。 *世界を支配する力を与える指輪→〔宝〕9aの『ニーベルングの指環』(ワーグナー)。


★1b.動物と語り合える指輪。


『ソロモンの指環』(ローレンツ)6「ソロモンの指環」 ソロモン王は魔法の指環のおかげで、けものや鳥や魚や地を這うものどもと、語り合うことができたという。しかし1羽のナイチンゲールが、「王様の999人のお妃のうちの1人が、若い男を愛しています」と告げた時、ソロモンは怒りのあまり指環を投げ捨て、動物の世界に対する彼の心は、閉ざされてしまった。


★1c.眠りをさます指輪。 『ルスランとリュドミラ』(プーシキン)第5~6歌 騎士ルスランが、さらわれた花嫁リュドミラを捜して魔法使いの住処(すみか)まで来る。魔法使いチェルノモールはリュドミラを眠らせておいて、ルスランと戦う。ルスランはチェルノモールを倒して(*→〔髪〕1)捕らえるが、リュドミラの眠りはさめない。洞窟の老人(*→〔老婆〕3c)がルスランに指環を与え、ルスランが指環でリュドミラの額にふれると、彼女は目覚める。


★1d.「回想の指輪」と「忘却の指輪」。 『ゲスタ・ロマノルム』10 ウェスパニアヌス王が遠国へ行き、美女を妃として一子をもうけた。王が子を連れて自国へ帰ろうとすると、妃は「わたしを置いて行くのなら、自殺します」と言う。王は職人に「回想の指輪」と「忘却の指輪」を造らせ、自分は「回想の指輪」をはめ、妃には「忘却の指輪」をはめさせる。妃は指輪をはめると、すぐに王の愛を忘れ始めた。王は帰国し、妃のもとへ戻らぬまま、安らかに一生を終えた。


★1e.愛を成就する一対の指輪。


『愛の指輪』(星新一『おせっかいな神々』) なかなか結婚にふみきれぬ恋人を持つ青年が、それをはめた2人は必ず結婚するという、一対の愛の指輪を手に入れ(*→〔二つの宝〕4)、その1つを恋人に贈る。しかし恋人からの手紙には、「後見人の伯母が結婚を許してくれない。独身の伯母は意地悪く、指輪も取り上げられた」と書いてあった。青年は驚くが、自分にも独身の伯父がいたことを思い出す。愛の指輪は見事な効果をあげる。 *若返りの指輪→〔若返り〕2の『ペンタメローネ』(バジーレ)第4日第1話。


★2a.愛のしるしとして、男から女へ・女から男へ、贈られる指輪。


『ヴェニスの商人』(シェイクスピア)第3~5幕 ポーシャは、バッサーニオの妻となるしるしに指輪を渡し、「もしもこの指輪をなくしたら、それはあなたの愛がなくなった証拠」と言う。後、ポーシャは男装して法学博士となりバッサーニオを救うが、その返礼に指輪を要求し、バッサーニオは相手がポーシャとは気づかず、やむなく指輪を与える。ポーシャは女の姿に戻り、バッサーニオが指輪を手放したことを責め、からかう。 『七賢人物語』「妃の語る第七の物語」 王が気に入りの騎士と狩りに行く。王は、かつて妃に愛の証しとして贈った指輪が、騎士の指にはまっているのを見る。騎士は病気と称して先に帰り、秘密の通路を抜けて妃の所へ行き、指輪を返す。狩りから戻った王は「指輪はどこだ」と妃に迫り、妃は指輪を見せる。王は「邪推をしてすまなかった」と妃に詫びる。 *→〔魚の腹〕1の『シャクンタラー』(カーリダーサ)第5~6幕。 *→〔像〕8bの『ヴィーナスの殺人』(メリメ)。 *愛のしるしとして贈られる装身具→〔装身具〕1bの『三銃士』(デュマ)。


★2b.男が指輪を二つに折り、半分を自分が持ち、半分を女に渡す。


『熊の皮をきた男』(グリム)KHM101 熊の皮を着た若者が、美しい娘と婚約する。しかし若者は、あと3年間、熊の皮を着続けねばならないので、いったん娘と別れる。若者は指輪を2つに折り、自分の名前を書いた半分を娘に渡して、娘の名前を書いた半分を自分が持つ。3年が過ぎ、若者は熊の皮を脱いで立派な軍人の姿となり、娘に会いに行く。2人の指輪がぴったり合ったので、娘は、目の前の軍人がかつての熊男だったことを知る。 *鏡を2つに割って、夫婦が半分ずつ持つ→〔鏡〕11の『今昔物語集』巻10-19。



★3.指輪を示して、その持ち主の存在を知らせる。


『七羽のからす』(グリム)KHM25 烏に変じた7人の兄たち(*→〔呪い〕1)を救いに、末娘がガラス山まで行く。末娘は、烏たちの留守に、食事用の7つの小皿と盃から一口ずつ食べ、盃の1つに両親の指輪を入れる。烏たちが帰って来て指輪を見つけ、「これは、お父さんとお母さんの指輪だ。妹が来ているんだといいなあ。そうすりゃ、みんな救い出されるんだがなあ」と言う。それを聞いた妹が姿を見せると、たちまち烏たちは人間に戻った。 『ろばの皮』(ペロー) 農家の下女「ろばの皮」が、病臥する王子のために、ケーキを作る。「ろばの皮」はケーキの中に指輪を入れておき、それを見つけた王子は、「この指輪がぴったり合う人と結婚したい」と両親に言う→〔指〕9。


★4.海に投げ捨てた指輪が、持ち主の所へ戻って来る。


『魚と指輪』(イギリス昔話) 領主が息子の嫁を嫌い、指輪を海に投げこんで、「あの指輪を取って来て私に返すまでは、顔を見せるな」と命じ、追放する。嫁は、ある城の台所仕事をして働く。ある時、魚を料理していると、見覚えのある指輪が魚の腹から出て来る。その日はたまたま、夫とその父領主が客として城に来ていたので、嫁は彼らに指輪を示す。


『白蛇』(グリム)KHM17 妃の指輪がなくなり、家来の若者が疑われる。若者は動物の言葉がわかったので、鴨が指輪を呑みこんだことを知り、捜し出す。若者は他国へ旅をし、美しい王女の婿になるための難題に挑む。王が指輪を海に投げ入れて、「拾い上げよ」と命ずる。若者にかつて救われた魚たちが、指輪を持ってくる。他の難題も成し遂げて、若者は王女と結婚する。


『ドイツ伝説集』(グリム)240「女の砂州」 富裕を誇る女が、「私が貧困に苦しむ日など決して来ないであろう。この指輪を再び見ることのないのが確かなように」と豪語して、指輪を海に投げ捨てる。数日後、女中が鱈を買い腹を開くと指輪が出て来たので、女主人に見せる。女は、それが自分の捨てた指輪であると知って青ざめる。 『歴史』(ヘロドトス)巻3-40~42 幸運続きのポリュクラテスは、友人から「不幸も経験しておくのが御身のため」とすすめられ、大切な指輪を海に捨てる。しみじみ不幸の味をかみしめるポリュクラテスの所へ、5日後、漁師が魚を献上する。その腹を開いて見ると、捨てた指輪が出て来た。


★5.投げ捨てた指輪が戻って来ることを確信する。


『旧雑譬喩経』巻上-27a 母親が「私は物をなくすことがない」と、いつも言っていた。ある日、子供が母親の金の指輪を川へ投げ捨ててしまったが、それでも母親は「私は物をなくすことがない」と言った。何日か後、母親は客を食事に招き、召使を市場へやって魚を買わせる。その魚を調理すると、中から金の指輪が出てきた。母親は子供に「私は物をなくすことがない」と言った→〔因果応報〕2。


★6.指輪の自慢。

『指環』(川端康成) 貧しい法科大学生の「彼」が、翻訳の仕事を持って山の温泉場へ行く。湯船に11~12歳の少女がいて、突然左手を上げ、「あら! はずすのをすっかり忘れていたわ」と叫ぶ。少女は、左手の指環を見せたかったのだ。「彼」が「いい指環ですね」と声をかけると、少女は「蛋白石(オパール)よ」と言って、嬉しそうに「彼」に身を寄せて来た。



★7.指輪を取ろうと、指ごと切り落とす。 『金剛石(ダイヤモンド)の指環』(黒岩涙香) 「余」は妻に、高価な金剛石の指環を買い与えた。3ヵ月ほどすると、指環をはめた無名指(くすりゆび)が腫れてきて、妻は痛みを訴える。医師を迎えても指環を抜くことができず、妻は苦しんだあげく死んでしまう(これはカタレプシーという病で、仮死状態になっただけだった)。「余」は泣く泣く妻を埋葬したが、盗賊が死体を掘り起し、指環を奪おうと、妻の無名指を切り落とす。その痛みで妻は息を吹き返し、盗賊は驚いて逃げ去った。 *3つの指輪→〔三者択一〕7aの『賢人ナータン』(レッシング)第3幕・『デカメロン』(ボッカチオ)第1日第3話。

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